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ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪のgeminidoorsのレビュー・感想・評価

3.3
ペギー。彼女のことは以前エド・ハリス監督&主演の"ポロック"を観て劇中で知り、印象的だったがそのまま月日が経っていた。
彼女がテーマな映画がある事すら最近まで知らなかった。

とどのつまり富豪の娘であれ、この様なお金の使い方が出来て、尚且つ信念のまま持続する人はなかなかいないだろう。凄いと思う。

M澤とかいう宇宙行く前にとりあえずバスキア買って、なかば暴力的な(この意味は、展示形態や絵の扱い方やスタッフの軽薄さ等々、実際に実感し悲しかったから)最悪展覧会を六本木ヒルズでやらかす(正確には手を貸す)輩とは全く"芯"が違うよな…と思ったりした。
比べるワタシが馬鹿なんですがね…

でもM澤の場合はカネ・話題・名声が原動力としか感じなかった。
本作のペギーは本人曰く"お金の為じゃなかった。素晴らしい作品、芸術の為だった"が心底からの発言だとしたら…
果たして現代の日本にその様な熱いパトロン等存在するのだろうか…
きっと生き物のレッドデーターブック指標にニンゲンが載っていたら、"芸術へのパトロン"欄は真っ赤っかを超えてどどめ色だろう!と思うけれど。

或る意味、熱く生きた女性の映画。
度々レビューに書いてしまうが、やはり"大切な何かを得る為に大切な何かを捨てて"臨んだ人生だったのだろうと映画を観て思う。

観れてよかった。
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