よし

凪待ちのよしのネタバレレビュー・内容・結末

凪待ち(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

最初からリリー・フランキーが分かりやすく犯人だったので、犯人探しに主眼を置く映画ではないんだな、ということは分かっていましたが、なんだか『万引き家族』を思い出しました。
ちょうどリリー・フランキーも出てるし。

『万引き家族』では血が繋がっていない人々が家族として生活して、最後はそれぞれがこの家族を守るためにバラバラになることを決めた、という話なのだと思っているのですが、『凪待ち』は血は繋がっていなくとも家族だし、家族は最後まで支えてくれる、という白石監督の家族像であるのかなと思いました。また、映画での殺人は東日本大震災の津波を連想させるもので、殺人の動機が語られないのも、津波で残された人がいくら考えても津波で亡くなった方の理由が見つからないのと同じだなと他の方のレビューを見ていて思いました。私は言える立場にはないと思いますし、当事者にとってはこれがなぐさめになるとは思いませんが、撮影場所に選ばれた石巻や津波の被害にあった東北にとって何度駄目になりそうでも復活できるという希望の映画であったら良いと思います。

香取慎吾の声が甘ったるくて迫力がないので役に合わないように最初は感じたのですが、自堕落で自分に甘い優しい男という感じが出ていてやっぱり合ってました。
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