家族になるまであと少し
大人になるまであと少し
何にもなれないわたしたちは
結局はただの他人
何処へも行けないわたしたちは
約束は深い海の底へ
いつか生まれ変わったその時に
死んでしまうより、ましに生きる。
喪失と再生。破壊と創造。
自分を信じた人を裏切って、
自分が信じた人には裏切られて。
どこまでも堕ちて、堕ちて、堕ちていく。
どんなに惨めな自分でも、
大切に思ってくれる人が1人でもいるならば
そこには必ず死ぬよりましな人生がある。
間違えて、失って、また間違えて。
許しがあって、人生を再生していく。
やり直すチャンスは必ずある。
香取慎吾の堕ちていく演技は素晴らしかった。
リリー・フランキーは相変わらずの存在感。
誰のせいとか、理由が何だとか、
焦点はそこではなくて小さな希望にある。
そんなストーリーがとても良かった。
回転していくカットと音楽が独特だった。
ラストが本当に良かった。
同じ喪失感を持つ人、
同じ過ちを犯したことがある人。
だからこそ、行き着いた先。