伝説的な一作「シャイニング」の続編。
しかし本作はキューブリック版のシャイニングとはかなり毛色が異なっている。キューブリック版を観たキングがその内容に不満を述べたエピソードは有名ではあるが、本作では原作でキーファクターとなっていた不思議な力である「シャイニング」について大きくフォーカスされており、「原作版シャイニング」を準拠として続編といえるだろう。
内容としては、怪人ジャックニコルソンが大立ち回りする前作とはうって変わって、どことなく超能力バトル的な展開となっていく。正直前作に比べて絵面はかなり地味であるが、テーマであるシャイニングとは何なのか、例のホテルとはなんだったのかといった作品の根幹に根ざす部分は掘り下げられており、前作がニコルソンの怪演と抽象的な世界観に支えられてるだけだと感じるような人にとっては割と納得感のある一作になっていると思う。この辺りに好みがバシっと出るだろう。クライマックスのホテルのシーンは、前作からの年月と主人公が過去のトラウマに向き合う「時の流れ」を感じられて感慨深いものであった。
