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ドクター・スリープのkazu1961のレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
4.0
▪️Title :「ドクター・スリープ」
Original Title :「Doctor Sleep」
▪️Release Date:2019/11/29
▪️Production Country:アメリカ
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2019-308
▪️My Review
いゃあ、シャイニングファンには垂涎の内容がてんこ盛りです!!ラストに向かっての『シャイニング』のオマージュ、双子の姉妹、バーテンダー、赤い血の海、浴槽の腐った老婆、そして回想シーン、これだけでも観に行く価値ありですね!!
スティーブン・キングの最高傑作『シャイニング』。雪に閉ざされたホテルに巣食う禍々しい力が引き起こした狂気と血の惨劇ー1980年に映画化された作品は、今もモダンホラーの金字塔として、永遠の名作に数えられています。本作『ドクター・スリープ』で描かれるのはその『シャイニング』の惨劇の40年後の物語です。原作はシリーズもの以外、自著の続篇を書かないことで知られるキングがあえて名作のその後に挑んだ傑作。惨劇を生き延びて大人になった少年ダニーを主人公にして新たな恐怖を描き出しています。
映画版『シャイニング』はキューブリックが原作からかけ離れたため、キングに酷評を受けました。原作と映画版、2つの『シャイニング』をどう消化するのか?今作でその難題に挑んだのが、小学生の頃からキングを愛読し、キューブリックに映画の魅力をたたき込まれたというマイク・フラナガンです。彼は映画の軸として、ダニーとディック・ハロラン(『シャイニング』でダニーと交信する老人)やアブラの関係を通し、父と子の物語を展開。原作では破壊されたが、映画版では生き残ったオーバールック・ホテルを呪われた地としてクライマックスの舞台に選ぶなど、軸足を映画版に置きながら前作で省かれた要素を見事に回収しています。
そして、その内容にキングも称賛。加えて、ダニーとアブラが邪悪な集団に戦いを挑むサイキックなバトルをはじめ、道を踏み外した男の再生ドラマ、二転三転するミステリアスな展開や容赦なきホラー描写など、キングの魅力が詰まった作品になっています。
更に、オーソドックスながら丁重な作りになっています。いろいろな伏線をさりげなく散りばめ方、それが実に上手いです。その上、前作へのオマージュだけでなく、今までのホラー映画へのオマージュも随所に散りばめられているように感じられたました。
『シャイニング』ファンは必見ですね!!

▪️Overview
スタンリー・キューブリック監督がスティーブン・キングの小説を原作に描いた傑作ホラー「シャイニング」の40年後を描いた続編。雪山のホテルでの惨劇を生き残り大人へと成長したダニーを主人公に、新たな恐怖を描く。40年前、狂った父親に殺されかけるという壮絶な体験を生き延びたダニーは、トラウマを抱え、大人になったいまも人を避けるように孤独に生きていた。そんな彼の周囲で児童ばかりを狙った不可解な連続殺人事件が発生し、あわせて不思議な力をもった謎の少女アブラが現れる。その力で事件を目撃してしまったというアブラとともに、ダニーは事件を追うが、その中で40年前の惨劇が起きたホテルへとたどり着く。大人になったダニーを演じるのはユアン・マクレガー。監督・脚本は「オキュラス 怨霊鏡」「ソムニア 悪夢の少年」やキング原作のNetflix映画「ジェラルドのゲーム」といった作品を手がけてきたマイク・フラナガン。
(映画.com参照)
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