「シャイニング」から40年後、過去のトラウマからアル中になっていたダニー(ユアンマクレガー)と、彼と同じ特殊能力をもつ少女、そして彼らをつけ狙う集団との死闘を描く。
キューブリック監督版を原作者のスティーブンキングが酷評したのは有名な話ですが、それもそのはず。
原作の重要なテーマでもある「シャイニング」という特殊能力のくだりをキューブリックはごっそり削ぎ落とし、ジャックニコルソンとシェリーデュバルの顔芸合戦にしてしまったから。しかしホラー映画史に残る名作である事は言うまでもありません。
今回続編の製作にあたって、キューブリック版のファンと原作ファンの双方を満足させなければならないということで、マイクフラナガン監督は相当苦労したのでは。
その結果として、キューブリック版にも原作にもリスペクトを払いつつ、キングが本当に描きたかった特殊能力の部分に重点を置いた作品になってます。
なのでキューブリック版しか知らない人が見ると「なんかジャンル変わってない？」と感じるはず。(一緒に見た友人や、上映後の観客も同じようなことを言ってました)
「オキュラス／怨霊鏡」「ジェラルドのゲーム」「ホーンティングオブヒルハウス」など良質ホラーを手掛けてきた監督だけあってホラー演出は確かなものだし、よく言われる超能力バトルの部分もとても楽しめました(ただ野球少年が惨殺されるシーンは胸糞悪い…)
人間の精気を吸い取るとか、死ぬと体が粉々に砕けるとかなんだかスペースバンパイアみたい。
残念ながら映画自体は大コケしてしまったようですが、マイクフラナガン監督にはこれからも良質なホラー映画を撮り続けて欲しいです。
