てるる

フォーリン・フィールズのてるるのレビュー・感想・評価

フォーリン・フィールズ(1998年製作の映画)
3.3
ボスニア内戦に派兵された国連軍の若きデンマーク兵。
ベテラン兵士に誘われた副業「戦場ツアー」で体験する恐怖。

世の中には「人を殺したい」という人間もいて、最近では立川で起きた風俗嬢惨殺事件の犯人もそういうことを言っていた。

そんな人非人と戦争との相性は最悪なもので、言うなれば大義名分のもとに人殺しが許容もしくは奨励される。

中には、戦争を経験することで人としての感情や人格が歪んでいくこともあるのだろう。

この作品はそういった狂気を描いている。
戦争ツアーに誘ってくるベテラン兵士役にニコライ・コスター=ワルドー。
スキンヘッドでなかなかイカついです。

「キルチーム」のアレクサンダー・スカルスガルドのように、整った顔のイケメンは意外とこういう役がハマる。

ただ、後半の逃げる主人公に緊張感が感じられなくて、ラストも「そりゃそうなるだろ」て思った。

「1999年カンヌ映画祭で上映予定だったが、その衝撃的な内容から上映が見送られた」という売り文句だったけど、戦争の狂気を描くには物足りなかった。

低予算なので脚本も映像も粗いのは仕方ないかな。
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