三隅炎雄

底抜けシンデレラ野郎の三隅炎雄のレビュー・感想・評価

底抜けシンデレラ野郎(1960年製作の映画)
4.0
継母ジュディス・アンダーソンと連れ子の兄二人ヘンリー・シルヴァ&ロバート・ハットンに日々虐められているジェリー・ルイスがジジイ妖精の助けで王女様と結ばれるまで。
一応ミュージカル仕立てだったりするのだけれど、内省的な歌詞を呟くように寂しく歌うだけ、これといって目を引くギャグもなく、これまた欝気味の、どこか狂気を感じさせる内容である。王女と結ばれるラストは、富では癒やすことのできない互いの孤独を確認し合う寂しさが滲む。二人ぼっちの空間に姿のないカウント・ベイシー楽団の音楽だけが響く。
タシュリン監督脚本と言っても『底抜けのるかそるか』や『画家とモデル』とは別世界。
三隅炎雄

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