レインボーリールでやったのか。テロップはあるが台詞無し、バックに流れる優しい音楽、揺れる電車の音、真面目そうな既婚者のサラリーマンと学生のような青年、二人の視線と表情だけで手に取るように感情が見える。同性愛はタブーとされ近づきたくとも距離が縮まらない。
許される環境ならダメ元で声も掛けられるだろうが、もどかしくもその距離感が同性愛の難しさを示している。青年の泣き顔が切なくダイレクトに訴えかけてくるものがある。扉の無い電車越しに並行して歩く二人、恐らくそのままなんだろう。
感情に注力してあるので台詞は不要だし時間以上の濃さがあった。冒頭のテロップは「母へ」
製作総指揮にファラーカーンとあるが後押し的な立ち位置かもな。スペシャルサンクスにソーナムカプール。いい短編だった。
