いめーじ

海獣の子供のいめーじのネタバレレビュー・内容・結末

海獣の子供(2018年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

海怖すぎワロタ、宇宙の神秘ヤバすぎワロタって感じ。

どんどん人間味が排されるので主人公のリアクションも薄くなっていくんだけど、おかげで日常に回帰するオチの尊さが際立った気がする。

暗黒物質がどうとか神秘的なモノを人間の言語に収めようとすると途端にショボく感じるんだよな。原作あるから仕方ないかもしれないけど、セリフを削って変なカルト作品化を狙ってたらもっと好みだった。
生物の大移動とか、深海魚の大量死とか、ホラーみたいに頭に入り込むイメージとか、クジラに呑み込まれるとか、動物たちが思考ではなく本能で理解不能な行動を見せてるシーンはどれも最高。架空の生物を出していないのが余計に怖い。絶対に海で泳ぎたくない。
でも宇宙の成り立ちみたいなシークエンスは普通につまらなくて意識が飛びかけた。

壮大すぎるスケールを実感すると自分の存在自体が分からなくなる人もいるだろうけど、むしろそんなブッ飛んだ世界に産まれた奇跡を噛み締めたり、ちっぽけな自分自身を認識し直して前向きになることもあるんだろうな。

「海の幽霊」は米津玄師のベスト。