プリズマティカリゼーション

海獣の子供のプリズマティカリゼーションのレビュー・感想・評価

海獣の子供(2018年製作の映画)
5.0
狂気を覚える程美しい映像、美しさと恐ろしさが同居した音楽、ただただ圧巻の映画体験でした。
膨大な情報をスクリーンから叩きつけられ、見ている間ずっとイマジネーションをボコボコに殴られます

恐らくストーリーは半分も理解できてないだろうし解釈を間違えてることもあるでしょう
しかしこの映画を見て感じたことは間違ではないはずです

僕も原作は未読なのでストーリーは難解でしたが、歯の抜けたおばあさんが色々あれはこういうことだと言語化してくれるのでそこを気をつけてもらえれば手掛かりにできると思います

あまりに神々しく壮大なものに出会ったルカは「わたしなんかでよかったのか」と洩らします
それに対するおばあちゃんの「あなたでいいんだ」「その手の平にも物語がある」という言葉はそのちっぽけな命を称えると同時に、この壮絶な作品を前にした自分への言葉でもあると感じました

ルカがどこにいても海を感じるように、自分の中にもこの映画が共に生きていくことでしょう