音楽が語る作品でした。
あの時…
すれ違いの恋
複雑な生い立ちを持つヒロインと芸術家のラブストーリー
パリで生活するジャーナリストの洋子と世界的なクラシックギタリストの聡史。
出会った瞬間から惹かれ合う二人だが、ある女の企みからすれ違い、それぞれのその先へ。
テロ、ヒロインの生い立ち、幸せに見える仮面夫婦〜、身近な人への想いと嫉妬。
ドラマティックは完璧。
婚約者がいながら聡史に惹かれる洋子の揺れる心情がよく描かれており、石田ゆり子の儚い美貌と絡まり、ぴったり嵌まっていた。
身勝手で偏屈なアーティスト。
聡志のステージ上のシーンは、ファンで無くても見惚れてしまう。
真実を知り、絶叫するキッチンでの姿は怖いくらいの迫力。
早苗
この人へのヒールっぷりがもう…
後半の身勝手なアノ行動はどこか欠損した人間性をうかがわせる。
ちゃっかり幸せになりながら爆弾を投下させる。
脇を固めるキャスト陣が良く、特に波乱万丈の人生を送った、洋子の母親役の風吹ジュンの演技が沁み入る。
伊勢谷友介は、もう顔がリチャードみたい(笑)嵌まりすぎている。
あの夜の偶然と災いが無ければ二人で幸せになれたのだろうか?
ギターの音色が素晴らしい。
ラストは悲しく力強い。
音が人物の表情だった。
王道の大人のラブストーリー
町並みの風景と衣装も良かった。