《数学で戦争を止められるか？》
”永遠の0〟の山﨑貴監督×菅田将暉主演作品。
ソフト所有で再鑑賞。
戦艦大和
日本の威信をかけて建造された、当時世界最大で最強の戦艦。
皮肉にも、日本の機動部隊による革新的な真珠湾攻撃で戦艦の時代は終わりを告げ、世界は航空母艦（空母）中心の戦闘機による機動攻撃が主流となっていく。
圧倒的な外観、豪華な設備と音楽隊による生演奏の中での饗膳な食事会。前線から離れ停泊する姿は、大和ホテルと揶揄されることもあった。
戦闘では無用の長物になりつつあった大和。されど大和はその名のとおり日本の魂そのものであり、彼の”死に様〟は日本国民に敗戦を意識させ、国内の潜在的な空気を終戦に向かわせるには十分だった。
だから、彼を残しての終戦はあり得なかったといえる。
これは、海軍の守旧派と革新派との大和建造の予算を巡る攻防に、数学で立ち向かった男の物語。
日本におけるVFXの第一人者といわれる山﨑貴監督。
冒頭の大和沈没シーンの凄まじい迫力！
日本のCG技術もやるじゃないか！
原作がマンガということもあり、展開にリアリティはないが、ロマンがここにはある。
天才数学者・櫂を演じる菅田将暉が素晴らしい！重鎮らを呑み込む台詞回しは見事で、柄本佑とのコンビも絶妙だ。
館ひろしの山本五十六も雰囲気たっぷりでお茶目で粋な感じが本物っぽい。
國村隼、橋爪功、鶴瓶、小日向文世といった味のある個性派俳優たちも菅田将暉を盛り立てている。
そしてなんといっても田中泯！
”永遠の0〟でもみせた独特の雰囲気…
田中泯と菅田将暉、対照的な2人の存在がこの作品を魅力あるものにしている。
”君の膵臓をたべたい〟から少し大人になった浜辺美波ちゃん。
やはり彼女の笑顔は最高です…
日本映画モードNo.88作品
