ぼむ

アルキメデスの大戦のぼむのレビュー・感想・評価

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)
4.0
大東亜戦争の敗北は、日本帝国軍部の暴走による戦艦崇拝が招いたことに原因があると思っていた。
山本五十六はその暴走に反対した一人だと、尊敬の念をいただいていた。

この作品はフィクションであるが、それ以上のことはあまり深く考えていなかった私にまた様々なことを考えさせてくれた。
アメリカに勝つべくして戦艦建造に反対した山本五十六の読みは正しかった。
しかし高価な戦艦を捨て、空母や戦闘機に重きを置いていたら日本は勝てただろうか。
大東亜戦争で勝ったとしたらそれは日本の将来にとって良かったのだろうか。
もちろんそんなことはわからないが、戦艦だろうが空母だろうが原爆を持つアメリカには勝つ術はなかったように思える。

そして、ラストの平山中将と櫂少佐の会話はそこまでの私の考えも覆した。本当に圧巻だった。
誰よりも日本の将来を冷静にとらえ、深い思いを抱いていたのは戦艦派の平山中将だったのだ。
ぼむ

ぼむ