MizueTakadaka

ふたりの女王 メアリーとエリザベスのMizueTakadakaのレビュー・感想・評価

3.7
ふたりの女王…
となってるけど
実質シアーシャ・ローナン演じる
メアリー・スチュアートが
主人公の映画です

英国王室のドロドロした史劇…

政治状況が複雑すぎて
ややこしいんだけど
面白いですね、やっぱり…

史実を踏まえつつ
作品によって独自の解釈や脚色が
あるようで
史劇って
史実通りかというより
むしろそういう
作品独自の解釈や脚色の部分を
面白がればいいもんかな…
って思います

これまで抱いていた
漠然とした浅い認識によると
メアリー・スチュアートのほうが
可憐で悲劇のヒロインで
エリザベス女王のほうが
頑なな強い女性…
みたいなイメージを持っていたのですが
この作品では
逆の印象になっていたのが
興味深いです

シアーシャ・ローナンの
メアリー・スチュアートは
高潔で聡明…というよりも
プライドが高く、気が強く、狡猾…
という表現のほうが合う
人物像で、けっこう嫌な女(笑)
自ら悲劇を招いてる節もありまして
美化されすぎておらず
とてもリアリティのある人物像に
思いました…

シアーシャ・ローナンって
あまり好みのタイプではないのですけど
良い役者さんなんだな…と思いました

対するマーゴット・ロビー演じる
エリザベス女王のほうも
けっこうコンプレックスが強くて
自分にあまり自信がなかったり
心配性だったりするような
脆い部分を感じさせてる人物像として
描かれていて
こちらも美化されすぎておらず
リアリティのある人物像のように
思いました

あんだけ綺麗なマーゴット・ロビーが
この作品ではイマイチ
美しく映ってないのが、また凄い…
美しさって内面の自身とかから
来るものなのかも…
なんてことも考えさせられました

演技によって美しさを見せない…という
マーゴット・ロビーも
やはり凄い役者さんなんだな…
と改めて思いました

とても見ごたえのある作品でした
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