冒頭から、ぐうっと奥底まで引きずり込まれて、あっという間の90分だった。
社会の制度から完全に溢れて、人々からも除外されている2人。つくづく公的扶助って、頭が良い人しか助けてくれないんだなと無意味さを実感。
主演の2人をはじめとしたキャスト陣素晴らしかったです。主演二人の研ぎ澄まされた集中力と、取り巻く出演者の退屈な演技が入り混じった感じも、ものすごく現実的で、上手すぎないのが逆にすごく良かった。
妹役の和田光沙さんは、もう「オアシス」のムン・ソリに匹敵する怪演でしょう。
展開もカットも美術も衣装も、細かいディテールまで何もかもが良い。飢餓からの1番の贅沢が、マクドナルドって所とかね。食べ物も、食べ方も最高だった。
本当に素晴らしい映画を観れた。