ダイヤモンド

おかえり、ブルゴーニュへのダイヤモンドのレビュー・感想・評価

おかえり、ブルゴーニュへ(2017年製作の映画)
2.5
父の死で、長兄ジャンがオーストラリアから帰国する。迎えてくれたのは、ワイン畑を受け継いだ妹ジュリエット、資産家の娘と結婚した弟ジェレミー。三者三様悩みを抱えており、そこに相続という現実問題が重なってくる。

畑に出ると実感する
土地は我々のものだと
血筋や所有権は大地との絆に関係はない
土地に愛着がわくと理解できる
実は人間が土地に帰属しているのだ_。

祖父の代から受け継がれてきたワイン畑、そこで無心にぶどうと向き合っているときのジャンの言葉。
映画全編に映されるワイン畑は人々の営為に関係なく、一年というサイクルの中で芽吹き、実りの時を迎え、枯れて、眠る。その過程に一喜一憂する人間たちこそ、土地に帰属しているということでしょう。

一年間という時間の中で初めて正対した、身内との対決とその末の和解。さらには己との対峙とその克服。つまりテーマは家族愛。兄・妹・弟の幼少時代や、現在置かれている兄弟の家族問題を、時折回想シーンを挟んで描いている。そしてその淡々とした描き方は、フランス映画っぽいです。

ところで収穫祭。とっても楽しそうでした。