ナツミオ

おかえり、ブルゴーニュへのナツミオのレビュー・感想・評価

おかえり、ブルゴーニュへ(2017年製作の映画)
3.8
WOWOW録画鑑賞

フランス・ブルゴーニュのあるワイン生産家ドメーヌ(ぶどう栽培、ワイン醸造、瓶詰まで行う生産者)でワイン作りする兄妹弟の絆、確執、それぞれの家族との問題を通じて、苦労してワイン作りに励む人間模様を描く。

長男ジャンは子供の頃から父に厳しく育てられ、ワイン作りも仕込まれ後継となる様、育てられたがイヤになり10年前に家を飛び出し、オーストラリアでワイン生産家として家族と暮らしているが父の危篤から帰ってくる。
妹ジュリエットは家業を継いで自分のワインを作ろうと試行錯誤の毎日。
末弟ジェレミーは裕福なドメーヌへ婿養子。
危篤の父親はその後亡くなり、母親は5年前に亡くなりジャンは葬式も欠席。
そんな兄妹に多額の遺産相続税の支払が必要となるが、先祖代々のドメーヌを売却する問題が持ち上がる。
ジャン、ジュリエット、ジェレミー達それぞれも自分の家族の問題を抱えながら、ワイン作りの一年が描かれる。
ワイン作りの苦労がよくわかり、これからワインを飲む時は、ドメーヌの苦労を想いながら頂こうと思う。

ブルゴーニュ地方の葡萄畑の四季の移り変わり、天候の影響、品種や陽当たりでのワインの良し悪し、出来不出来の苦労が良く分かる。
兄妹達との会話、長男ジャンと亡き父親との思い出、わだかまりが次第に氷解する様子が丁寧に描かれる人情ドラマ。

妹の作ったワインを兄妹、ワイン職人のマルセル達で試飲する場面が次第にワイン評価になぞらえて妹の個性を表現する場面が、ニヤッとした好きな場面。
ナツミオ

ナツミオ