小学生の頃に、薄暗い図書館で読んだはだしのゲンに衝撃を受けて以来、広島という土地と、彼らの希望だった広島カープに大変な愛着を抱き、その想いは今日に至るまで変わらない。
今年、人生で初めて8月6日を、広島で過ごした。
toeという私が地球上で一番好きなバンドと、
コトリンゴによるツーマンのライブを見る為に。
またいつか、東京でも見られるし、とかいう考えは、コロナ禍になって以来捨てた。人はいつでも、簡単に死ぬことを教えられましたから。
わざわざ広島で見るtoeも相変わらず最高だったのだけど、
コトリンゴさんは、この世のものと思えないくらい美しくて憂いのある歌声とピアノを奏でていた。
あぁ、広島に来て、広島で見られて良かったなって、思いました。
コトリンゴさんが強い想いで伴奏しているからか、ただ悲しいだけの映画じゃないし、なんかちょっと普通の戦争映画とも違う。
辛いことばかりなのに、悔しいことばかりなのに、何があってもなんだかんだで前を向く、すずの絶望と再生の物語なのよね。
自分も、この世界の片隅で、
そろりそろり生きていこうと思わせてくれる、
良い映画だと思います。
いつかまた必ず、広島を訪れる為に。