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この世界の(さらにいくつもの)片隅にのkazu1961のレビュー・感想・評価

4.5
▪️Title :「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」
Original Title :※※※
▪️Release Date:2019/12/20
▪️Production Country:日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2019-333
▪️My Review
後世に残すべき日本アニメーションの傑作ですね!!
「この世界に居場所はそうそうのうなりゃせんよ」その言葉が胸に残ります。
200万人の胸を震わせたあの場面が、まったく異なる印象で迫ってきました。
本作は、こうの史代の原作漫画をアニメーション映画化した『この世界の片隅に』の上映時間2時間10分に対し、2時間48分となった「新しい映画」です。本作は、大ヒット映画『この世界の片隅に』の単なる長尺版ではないと思います。250カットを超える新エピソードによって、これまで目にしていたシーンや人物像が、まったく異なる印象で心の中に入ってきます。「新しいカットが組み込まれることで、前からあったショットが新しい意味性を帯びる」展に、何より深い感銘がありました。『この世界の片隅に』を知る人も、知らない人も1本の‟新作“として体感できる作品ではないでしょうか。
すずの内面を大人の表現で魅せる女優のん、今回、30分多く筆を重ねられた彼女は更に実在する人間にしか思えませんでした。岩井七世(リン役)、細谷佳正(周作役)など、前作のキャストがパワーアップして再集結。さらに遊郭の女性テル役として花澤香菜が初参加。
本当に本当に素晴らしい映画です。こんな時代だからこそ、なるべく多くの人に見てほしい作品です。歴史の地層を丁寧に見ていくことでしか未来は開けない、そんなことを思わせる映画でもあります。音も音楽も素晴らしい。コトリンゴによる書き下ろしの新曲と共に、新たな世界へと引きずり込まれます。

▪️Overview
片渕須直監督がこうの史代の同名漫画をアニメーション映画化して異例のロングランヒットを記録し、国内外で高い評価を得た「この世界の片隅に」に、新たなシーンを追加した長尺版。日本が戦争のただ中にあった昭和19年、広島県・呉に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれ、新たな生活を始める。戦況の悪化に伴い生活も困窮していくが、すずは工夫を重ねて日々の暮らしを紡いでいく。そんなある日、迷い込んだ遊郭でリンという女性と出会ったすずは、境遇は異なるものの、呉ではじめて出会った同世代の女性であるリンと心を通わせていくが……。片渕監督のもと、主人公すず役ののん、今作でシーンの追加されたリン役の岩井七世らキャスト陣は変わらず続投。
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