まみかし

この世界の(さらにいくつもの)片隅にのまみかしのレビュー・感想・評価

4.2
戦争は平穏に暮らしていた市井の人々を傷つけ、どん底に突き落とす行為であると、この映画が改めて教えてくれた。恐ろしいのは、何も知らぬまま、いつの間にか戦争に巻き込まれてしまうことだ。利き腕を無くし、大切な人を失い、それでも耐えるしかないのが戦争である。辛かったのは、原爆が落とされ、広島から満身創痍でたどり着いた軒先の若者。自分の家にたどり着いても、その姿は自身の母親にも判らず、息を引き取っていく哀しみ。戦争は哀しみしか生まない。
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