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マガディーラ 勇者転生のfumingのレビュー・感想・評価

マガディーラ 勇者転生(2009年製作の映画)
3.4
「バーフバリの原点」との触れ込みで公開された本作。勿論S.Sラージャマウリの監督映画である。現代と過去が交錯する恋愛アクションストーリーで、400年の時をかけた1つの純愛を描く。
バーフバリの原点ということに間違いは無いが、歌やダンスのシーンがより強調されていて、こちらのほうが「いつものインド映画」らしい内容である。また壮大な設定のわりには脚本のやや粗削りさもご愛嬌といったところか。しかし、アクションシーンや絵作りは監督のこだわりが感じられて、1つ1つのカットがカッコいい。また後のバーフバリを彷彿とさせる要素が多数あり、ファンはニヤリとさせられること間違い無いだろう。
インドの映画は恋する輪廻、また同監督のマッキーなど輪廻転生・生まれ変われ変わりをテーマにした作品が多々存在する。本作もそんな例に漏れない1つだ。そして我らが国・日本にも同様の思想概念があり、ある意味根底にあるテーマ性や世界観はハリウッド等欧米の作品群よりも理解しやすいかもしれない。
本作は、正直言ってインド映画デビューとしての一作としてはさほどおススメはしない。しかし、このある意味プロトタイプがあの壮大で洗練された超大作に繋がっていくと考えると感慨深い。また、インド映画特有の娯楽性はバッチリ押さえていて、歌えや踊れや大暴れと非常に観ていて楽しい映画である。バーフバリでインド映画にハマった人達には是非とも鑑賞してもらいたい作品だ。
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