「静けさこそ音楽だ」
彼の「Solo Piano」シリーズが好きで、アーティスト本人の経歴については全く前情報を入れずに鑑賞。
初期のキャリアの曲(映画の前半部分)が個人的には全く刺さらなかったが、最近の繊細なピアノ曲しか知らなかったので、こんな電気グルーヴみたいな色物パンクバンド出身だとは思ってもいなかった。(自分で色物、と言っていたのでご容赦を。)
ちなみに、45分くらいからチラッとダフト・パンクのトマが出るよ!
後半部すごくいいと思ったのは、2012年から彼が毎日、基礎であるクラシックピアノ曲の練習を日々コツコツ続けていること。
40代くらいのいわゆるキャリア円熟期においても、基本に立ち返り、「自分はあくまで初心者なんだ」と謙虚に学ぶ姿勢、拙いながらも、丁寧に練習に励む背中に、励まされた。というか見習わねば。
この実直さに、<<チリー・ゴンザレス>>ではなく、中の人ジェイソン・ベックを見た気がする。
映画はもう観ることはないと思うけど、彼の音楽は引き続き聴き続けていきたい。