エブリデイねむろう

ほんとにあった!呪いのビデオ14のエブリデイねむろうのレビュー・感想・評価

4.0
投稿されてきたという心霊映像を検証・紹介する心霊ドキュメンタリー。
「ほんとにあった!呪いのビデオ」(以下ほん呪)第14弾。
演出・構成:坂本一雪

「事故現場」

携帯電話でとっさに撮影したという映像。
こんな長いこと顔が浮かんでたら撮影してる本人も気づきそうなもんだが…。
坂本作品の悪いところは冒頭の演出がくどいところ。

「続・日本人形①」

製作委員会の朝は早い。
ということで歴代スタッフ不人気ランキング常連の漢・籐屋敷登場回。
スペシャル5の続きものなので初出ではないかもしれない。
そんなスペシャル5で紹介された「日本人形」の続きもの。

「マーゴン|MA-GON」

台風のさなか畑をみに出かけた男性が撮影した映像。
今なら不要不急の外出はお控えくださいと怒られが発生する案件。
マーゴンとは台風の名前で、時期的に2004年の台風22号と思われる。

「安普請①」

籐屋敷の舐め取材デビュー作。
映像の投稿者、キャラつくりすぎてませんかね?
事象として映りこんでいる髪の毛は籐屋敷のものを利用した、とでも言うのだろうか。
畳をはがして出てきた物体に「これきもいなー」と軽く言い放つ籐屋敷に笑う。

「酔払い」

泥酔した友人を撮影した映像に映りこんだ手首。
女性の足をつかんでいるが、だからなんだと言われてしまえばそれまでという気もする。

「頭のおかしい老人」

煙草をふかしながらインタビューをする漢・籐屋敷。
ある種レジェンドな取材映像。
そんな籐屋敷を怪訝そうに見つめる投稿者も見どころ。
すべり台から降りてきて決めポーズする男の子がかわいい。

投稿映像はこれまたレジェンド級。
親戚のあつまりにまぎれていた謎の老人。
おそらく神様の類であろうと推測される威厳をたたえた姿。
そんな老人を「頭がおかしい」と言い放つ製作委員会。
確かに頭がおかしいんだけどさ。

カメラごと会釈をする投稿者かわいい。
というか知らない人にカメラを向けたまま放置するな投稿者。

「続・日本人形②」

日本人形の映像を見てから不幸が重なっているという男性。
取材中に自転車につっこまれる男性。
それを嬉しそうにニヤニヤ眺めている籐屋敷。
こんなん笑うしかないでしょ。

消息を絶っていたスタッフの江田。
謎の失踪かと思いきや仕事が嫌になり就職活動中だったことが判明。
こんなん笑うしかないでしょ。

「手首」

食事中になにを撮影したかったのかわからない投稿映像。
他人のシャツを勝手に着る謎の存在。
半笑いでインタビューしている籐屋敷。
もうめちゃくちゃや。

「安普請②」

畳のしたから出てきた謎の物体の正体が判明。
それはなんと、人の皮膚!

「シリーズ監視カメラ 産女(うぶめ)」

どこかの国道に設置された監視カメラ。
首が90°ひん曲がった女の影。
見たらわかることだけ説明して終わる映像。
そのタイトルの意味は?

「続・日本人形②」

ハローワークに足しげくかよっている江田。
籐屋敷に声をかけられるや逃げだす江田。
すぐにつかまる江田。
ふてくされている江田。
少し不安げな籐屋敷、かわいくてすき。

「ふたり…」

廃墟を撮影してからバンボルグとゲヒラという人物に助けを求められるという投稿者。
バンボルグとゲヒラという名前の元ネタはおそらく藤子・F・不二雄の漫画だろう。
製作委員会スタッフにファンがいる、とでも言うのだろうか。

「続・日本人形③」

焼肉を食らう籐屋敷。
このころ食べ放題1050円だったのか。
時代だなぁ。
映像は籐屋敷の胸元に謎の顔が映りこむというもの。
籐屋敷はトカゲのしっぽですかそうですか。

金属製の重そうなボックスのふたに指をはさみ悶絶する籐屋敷。
それをみながらなにもしないスタッフ。
このあとに起きる現象を待っているだけなのか、それとも籐屋敷が嫌われているということなのか。
次回、「黒狐」。
ご期待ください。

ということで、「ほん呪」はたまにギャグ回をやることがあるが、その原因をつくったであろうある意味で問題作。
作品を重ねてこなれてきたのだろう坂本監督の遊び心満載の一本。
しかし、遊びながらも映像自体はそれなりに見応えあるものが揃っているのが憎いところ。
坂本作品は演出だけが駄目だな。

あー焼肉食いてぇ。

2023ー旧039