まる

mid90s ミッドナインティーズのまるのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ずっと気になってたやつ!

みんな等身大だった
イケてる年上に憧れて、精一杯カッコつけて、ワルぶって、スケートが大好きで、わざわざ言わないけど色んな事情を抱えてて
たぶんあの子たちは同情なんてしてほしくないんだろうな
関係性が脆いバランスで保たれてて、小さなきっかけで大喧嘩に発展したり、本音でぶつかり合って仲直りしたり
みんな不器用だから、何て声かけたら良いのか分からないけどただ側にいる、という心情がすごく伝わってきた

あの仲間達は楽しいだけじゃなくて、嫉妬したりスカしたりしてたけど、根は優しい子なんだなあ
短期間で仲良くなったスティービーをあんなに大切に想ってた
たぶんみんな不器用だしバックグラウンド的にも大切にする方法が分からないんだけど、その時思った最善の方法で仲間を大切にしてた

スティービーの自立心も、お母さんの心配も、どっちも分かる
イアンもなかなか苦しんでた
最低なやつだと思ってたけど、病室のシーンで見方変わった
スティービーがスケートを始めたのがきっかけで2人の関係性がどんどん変わって、お母さんの昔の話とかするようになって、そこでもイアンの見方が変わった
大怪我した弟が心配だけど今更なんて声かけたらいいのか分からない、でも心配だからそばを離れず、同じジュースをあげる、ってのがグッときた
この先自分が弟にこんな怪我を負わせてたかもしれない、とか思ったりしたのかな

フォース・グレードの最後のフィルム、すごく良かった
みんな楽しそうで、本編ではバチってた子たちも笑い合ってて、フォース・グレートの世界の切り取り方が素敵だと思った

レイがダントツで大人だったな
仲間のことも、それぞれのバックグラウンドを踏まえて冷静に見てた
道踏み外しそうなスティービーに目をかけて、手を引いてくれてた
仲間割れして一番側にいてほしい時に寄り添ってくれてた
ファック・シットに助けられて、同じ方法でスティービーを連れ出すの、良かったな
スティービーのこと、弟みたいに思ってたのかも
ファック・シットとの絆も大事にしたいし、だけどバックグラウンドが違うこともあって目指すものがだんだん変わってきてて、その温度差と寂しさが伝わってきた

あの子たちが大人になって振り返ったとき、この頃をどう振り返るんだろうな

スケートのコマが走る音が鮮明だった
レトロな風景、小道具も味があった
パーティのシーン、音ハメでカット変わるの良かった
まる

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