mid90s ミッドナインティーズのシノのレビュー・感想・評価

ホモソーシャル、ボーイズクラブの嫌な所がしっかり描かれてて観ててしんどかった。
悪い事をどれだけできるかのチキンレースって10代〜20代前半までの共通認識としてあるのなんなんでしょうね。男に多いけど女にもある、処女はダサいとかさ…。
15年前に観てたら「痛々しくも瑞々しい青春映画」として捉えてたと思うけど中年の今観ると難しい、若かった時のあの気持ちはわかるけど、そんな大人や親の気持ちはまだ経験してない彼らには届かなくてただノイズになって、結果愚行を止められないから歯痒い。

それでも「映画」としてとても美しかったし、カルチャーのかっこよさとその見え方を支える為の犯罪や同調圧力、暴力がしっかり描かれていてただ「エモい」だけじゃなくて良かった。

・お兄ちゃん、やべえほど虐待してた癖にいざ弟がグレだすと本気で引くの何？
・レイ、いい奴…と思ったけど周りがヤバすぎて相対的に良く見えるだけでレイも別にいい奴ではないな。
・スティーヴィー役の子当時15歳にしてはかなり小柄だな、男子は成長期が遅いとはいえ11歳くらいに見えて驚いた。ぎこちないスケボーの演技、良かった。練習中転んでる所心配したけどちゃんとスケーターの子なんだね。
・ビデオ画質や、画面のアス比が箱形テレビの時の4:3でこだわりを感じた。
・初体験するシーン、15歳の役者ってキスシーンとかベッドシーンあっていいの？スタンドダブル？
・真っ当に子供っぽい趣味(タートルズのベッドカバー、スト2やビーバス&バッドヘッドのTシャツ)だったのがツルみ始めてからファッション変わっていったのも目に楽しかった。