Avayette25

mid90s ミッドナインティーズのAvayette25のネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

○スティーヴィー
主人公

渾名はサンバーン。

〇ダブニー


〇イアン


○ルーヴェン
ガキンチョ不良。
ややスティーヴィーをからかい気味。

○レイ
黒人。
仲間内のリーダー的
お兄ちゃん的存在。
スケボーが段違いに上手い。

○ファックシット
口癖がファックシット。
金髪くるくるロン毛。

非行の為2週間遊ぶの禁止。
親はハーバード大に行けと。
でも必死に勉強するのダサいと無視。

○フォースグレード
頭脳が小学校4年生並みと
面白可笑しく言われているから。
金髪。無口。

映画を撮りたい。

でも現実的に
親と車両管理の仕事をやるかも。

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1990年代半ばのロサンゼルス。
13歳のスティーヴィーは兄のイアン、
母のダブニーと暮らしている。
小柄なスティーヴィーは
力の強い兄に全く歯が立たず、
早く大きくなって見返してやりたいと願っていた。
そんなある日、
街のスケボーショップを訪れた彼は、
店に出入りする少年たちと知り合う。
彼らは驚くほど自由で格好良く、
スティーヴィーは憧れのような気持ちで、
そのグループに近付こうとする。

礼を言うのはゲイだと
スティーヴィーに伝えるルーヴェン。

兄に唆され、
母親の部屋から80ドルを盗む。

黒人の意味も知らなかったり
まだまだ無知で純粋なスティーヴィー。
アフリカ系アメリカ人のレイに
「黒人も日焼けするの?」と聞いて、
サンバーンという渾名になる。

立ちションも共にしたり
ファイブオー※から一緒に逃げたり。

※警察官全般を指す俗語である
「Five-O(5-0)」という言葉は、
アメリカで70年代に人気のあった
テレビドラマ「Hawaii Five-O」
に由来するとの事。

ルーヴェンが出来なかった事を、
無理して勇気を出してやろうとして
屋根から落ち意識を失うサンバーン。
頭から出血も。

その男気等も相まって
色々な経験を共にしながら
徐々に不良仲間達に愛され
輪に馴染んでいく。

スケートボード
レイ達からプレゼントされる。

ファックシットが
路上でスケボーしていて、
白い青年にぶつかる=スティーヴィーの兄。
言い返さない。
他の不良たちも見ていたから。
その中に弟も見つけていた。
スティーヴィーやイアンの
何とも言えない表情や感情。

母も煙草を吸っていたと。
スティーヴィーが産まれる前まで。
男達が家に屯していた。性交したり。
それ等を聞いて母は糞だと言うスティーヴィー。

注意欠陥障害用の薬を
仲間に配るファックシット。

女の子に
嘘っぽくない自然な優しさと
褒められるサンバーン。

初めての行為。

お互い仲間達と面白可笑しく話す。
瑞々しい。

(不良として)仲間と経験を重ね、
今まで若干甘く見られ
マウントを取られていた
兄を逆に馬鹿にする。泣く兄。
スティーヴィー
何故ゲーム機で自分の首を締めたのかは謎。
もう死んでやるという抵抗感の表現か。

お酒もガブガブ飲んだり。

ファックシット
旧友とその仲間達に無礼な振る舞い。
酒が入り酔って。
旧友は向こうでプロスケーター?と
会話もしていて、
心の距離も遠く感じ切ない。
昔は同じ視座で遊んでいた筈が
分かれ道のような。

サンバーンが
ルーヴェンにぶつかり喧嘩沙汰になる。
滅茶苦茶に殴る。
どちらかと言えば普通に
サンバーンが悪い当たり方だったが
彼はもう俺は弱くないと
自信を持ったような戦い方。姿勢。

子供達が周囲との摩擦を伴いながら
少しずつ仲間との絆や
精神的強さを育んでいったり。
苦しみも味わいながら。

気付いたらすぐ終わってしまったが、
所々心に訴えかける
台詞やシーンがあった。
家庭環境等により、
或いはどうしようもなく
或いは自分を変えたくて
或いは自分の場所を求めて
世間的に悪な道を歩む少年達。
でもそれも彼等にとって1つの青春。

でもそれも勿論永遠に続く物でなく、
スタンド・バイ・ミーではないが、
また少しすれば連む人間が変わり
大人になって、
あの時間はかけがえの無い物だったな
と大切に振り返るはず。

最後には皆で青春の軌跡ともいえる
自分達で撮影した動画を見ていた。

映画として分かりやすい起承転結が
ある訳では無いが、
僅かな時間だが等身大で
90年代の青春を疑似体験出来る作品。

公園でホームレスの男性と
語る仲間達のシーンも印象的だった。

俺とダチだと思われたくないだろと。
ファックシット「俺は気にしない。」
お前らはスケボーでどうする気だ?
「俺は滑るのが楽しい。
毎日笑っていられる。」
「俺はスケートで稼ぎたい。」
なるほど。出来るのか?
「ああ 本気になればな。」
スケボーが仕事に出来るんだな。
俺もやろうかな、と。

アーティスティックな力は何にでも要る。
想像力とかな。
ロボットになっちゃダメだ。
自分でアイデアを出していかないと。
そう感じるようになったが
俺のスキルは古いままだ。
まあでも色々考えてる。

なぜ俺達が板切れに乗ってるか分かるか?
どんな気分になれるか?

どんな時もポジティブでいろ。
どんなに辛くてもな。

俺と話してくれて嬉しいよ。
気が楽になる。

レイがサンバーンの隣に
並んで座って仲間達の育ってきた環境や
自身の弟について語るシーンも印象的だった。
靴下も買えないほど貧しい
フォースグレードの家庭など。
ファックシットの仲間思いの暖かさも。

勉強が学生の基本の本分ではあるが
そこから逸れても
大切な事は沢山転がっているよなと
思わされる。
勿論勉強もしていた方が
基本幅は広がりそうだが。
将来何になりたいかにもよるが。

特に普通でない
様々な家庭環境で育ってきた子供達にとって
色々な意味で
勉強は当たり前に出来るものでなく、
仲間との時間がとてつもなく貴重で
大切というのもよく分かる。
普通の大人達にとっては
一見無駄と思える時間も、
本人達にとっては凄く重要と。
人生の豊かさに繋がる。
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