ヨダセアSeaYoda

mid90s ミッドナインティーズのヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

4.3
"誰よりも悲惨な目に遭ってるな。
 その必要ないだろ。"

【STORY】
 兄からは暴力を振るわれ、横暴な兄を叱る者もいない母子家庭を生きるスティーヴィー。
 彼はスケボーやタバコばかりの悪ガキ達に出会い、笑顔を見せるようになっていく。


【一言まとめ】
●ジョナ・ヒルこんな映画撮るの😳
●貧困、環境、それだけじゃない
●"選択肢と幸せ" の物語
●悪ガキあるある。バッドな青春


【感想】
 とても良かった‼️
 ジョナ・ヒルって、出演作品では爆笑コメディを牽引するキャラな印象なので、こんな社会派で綺麗な映画を撮る事にビックリです。
 今後は監督と俳優二刀流でいってほしいですね…!


 ただ貧困や非行を描くだけでなく、環境のせいにするわけでもなく、"選択" と "幸せ" を描く作品でした。
 メッセージとしては『パラドクス(2014)』に似ている気がします。


 堕落する中流層もいれば、マジメに足掻く貧困層もいるし、そして足掻きようもない中で努力しようとする超貧困層もいる。お前の選択は、それでいいのか?
…と、そんなメッセージを訴えかけながらも、青少年がヤンチャしてしまう楽しさや、大人への憧れ・ワル仲間との友情も描かれ、見事なバランスで葛藤・不安・青春を描きあげていました。

 足を引っ張りあっているのか互いを良い方向へ変化させられるのか、ヤンキーの不思議な人間模様。


 音楽や軽快なカット割りも若々しさを溌剌と演出していて良かったです。

 並んで静かにゲームをする兄弟のシーンが好き。ルーカス・ヘッジズはやっぱり絶妙な演技しますよね。

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観た回数:1回
直近の鑑賞:映画館(20.09.04)
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ヨダセアSeaYoda

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