『映画監督ジョニー・トー 香港ノワールに生きて』のようなすっとこどっこい映画じゃなくて良かった。『ザ・ミッション 非情の掟』撮影時の銀河映像の困窮ぶりや『エグザイル/絆』の無軌道ぶりなど、はじめて知る情報ばかりで非常に勉強になり申した。「(脚本なんてなくても)リハーサルやるから別にいいのに……」みたいなこと言うラム・シュー兄貴もさすがである。後半はジョニー・トーのヨイショ映像みたいになってしまって何だが(実際立派だとは思うけど)。
ワイ・カーファイやヤウ・ナイホイといったお馴染みの面子は勿論、ソイ・チェンやジャ・ジャンクーまで出てくるという怒涛の豪華メンバーの中に、パトリック・ヤウがいないのに驚いた。あの衝撃作『デッドポイント ~黒社会捜査線~』を撮ったパトリック・ヤウが、なぜ……と思って調べてみたら、「そりゃ無理だわな」という記事ばかりヒット。まあ、しょうがないか。