ベルサイユ製麺

トレジャー・ハウンド ~ こちらワンワン探検隊のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

3.3

もう何千本も映画ソフトレンタルしてますが、このパターン初めてです…。
なんと鑑賞モードが、《日本語吹き替え》か《音声英語で字幕ナシ》の2択!…なんでさぁ⁈普通はせいぜい《吹き替えナシ》で《原語+字幕のみ》でしょ!!
吹き替えはどうしても避けたかったので、無理して《英語音声の字幕ナシ》で観始めましたが、…やっぱり分からあん!話は何となく理解出来るけど、そっちに頭使ってると感想なんて浮かばない!
…ということで、改めて屈辱の吹き替え鑑賞と相成った訳で御座いますが…。結果から言うと大・満・足でございます☺︎

これがもうゴリゴリの子供向け作品でして…
都会から、亡くなったじいちゃんの家に引っ越して住むことになった母とその息子ジャック(と飼い猫のチャンシー)。じいちゃんは変人で庭にはスクラップの飛行機、室内もガラクタだらけ。更に飼い犬のスキッパー!
最初ジャックは田舎のこの街が気に入らなかったけど、地元のかわいこちゃん(で意地悪の)ジェニファーやゴス少女トワイラ、ボンクラの…(名前忘れた)達と打ち解けて、まあまあ悪くも無い気がしてきた。なのに…。
立ち退き通知が届いた!なんでもこの街は余りにも古くから有るので、下水管の老朽化が激しい。改修には何百万ドルも掛かる。なので誰かが負担できなければ居住不可でゴーストタウン化必至である!
…んで、実はじいちゃんがスンゴイお宝を何処かに隠してた事が発覚。それを探し出せばなんとかなる!と意気込んでいた、その頃、彼らを双眼鏡で見つめる怪しい二人の男が…。

うおお、めっちゃんこユルイ〜。&たのすぃ〜。
これはねぇ、吹き替えで正解です!意思意欲とかと関係無く、たまたま見たような、こんなユルイ映画には吹き替えがジャストフィットですよ!しかもワンちゃんのスキッパー、野沢那智的なおっさんの声で喋ります。でも人間には理解出来てなくて…つまり心の声を朗々と読み上げるだけであります。猫のチャンシーも同様。更に驚きなのは、スキッパー、対して活躍しねぇ!あんまり演技もしねぇ!全然冒険ワンちゃんの映画じゃ無いの。子供たちがオリエンテーリング感覚で財宝探して、で、それを邪魔する悪役が、…なんとノッポとチビの凸凹コンビですよ!しかもおマヌケときた!ビー玉で転んだり、地球儀頭に被って「暗いよ〜」だって!あーユルイユルイ!もう緊張感とか皆無。ひたすらや〜さし〜いの。
確かにそんなにリッチな見た目の映画では無いですし、雑なところもあるのですけど、体がそういう物を求めてしまう時は無いですか?いつだって血塗れ韓国ノワールや制作費300億円の超大作ばっかり観たいですか?わたくし、ちょうど“見るともなく見る”をしたかったので、コレがバッチリハマって凄く満ち足りた気持ちになってしまいましたよ!
映画そのものは、大人が本気で、ちゃんと子供達が楽しめるようにしっかり作ってる優しさが伝わってきて、そんなに“逆に笑える”みたいな穿った見方をしなくて普通に楽しめます。微笑ましい。個人的にちょっと驚いたのは、子供達がビデオテープを見ながら「この箱なんだ?」みたいになってるシーン。マジか⁈ あと「そのビデオ見ると井戸から髪の長い女が…」って言う台詞!Oh!YOUはSADAKOを知ってるんだね⁈20th anniversaryなんだぜ!貞子風のジェスチャーもしてたので勝手な忖度吹き替えじゃ無いと思います。貞子はアメリカの子供も怖がらせているのだなぁ。感慨深い…。

休日の昼下がり、こんなの観るの最高だと思いませんか?是非子供の頃好きだったお菓子を用意してご覧ください!…ぱりんことかハッピーターンとかですよ?柿の種うめ味とかチーザとかじゃ無いですからね⁇