門倉カド

太陽は動かないの門倉カドのレビュー・感想・評価

太陽は動かない(2020年製作の映画)
4.0
1日を生きること。ドラマ版と併せて観たい、怒涛のアクション!!

【賛否両論チェック】
賛:2人のエージェントが1日1日を生き延びていく姿を通して、生きることの尊さを感じさせてくれるよう。世界を股にかけた数々のアクションも必見。
否:ドラマ版から繋がっている要素が大いにあるので、本作だけ観ても消化不良感がある。感傷的すぎるエージェント達の人間ドラマも、やや違和感が拭えないほか、ツッコみどころもありすぎる印象。

 心臓に爆弾を抱えながら、文字通り“その日1日”を生きているエージェントの、鷹野と田岡。時にそのプレッシャーに押し潰されそうになる新人の田岡と、幼い頃から幾多の死線をくぐり抜けてきた鷹野が、極めて困難なミッションを前にして、どう力を合わせていくのか。刻一刻と迫るタイムリミットを前に、試される2人の絆には、観ていてハラハラさせられること必至です。
 そしてそんな鷹野が、いかにして優秀なエージェントとしての歩みを始めたのか、その過去にスポットが当てられていくのも、また印象的です。
「1日だけなら生きられる。先のことなんか考えなくていい。1日だけ・・・それを毎日続けていけばいい。」
という言葉が、胸に染みました。
 ただ難点としては、連続ドラマ版から繋がっている部分がかなり多いことです。勿論本作だけでも理解は出来ますが、やはり可能であればドラマからご覧になっていた方が、お話をより楽しめそうです。また、ラストにかけての展開は、意外なほどにあっさりとしてしまっている感もあるほか、トップエージェント達なのに割と感傷的な部分が多いのも、どこか違和感を禁じえないところではあります。
 とはいうものの、世界をまたにかけたアクションは必見ですので、気になった方は是非。
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