Jimmy

女優と名探偵のJimmyのレビュー・感想・評価

女優と名探偵(1950年製作の映画)
3.8
川島雄三監督作品。

当時の新橋駅の風景が映っている。
私立探偵(日守新一)が女スリ(西條鮎子)に持ち金を全部スラれて、一文無しになる。
女スリにかけられた賞金十万円を獲得すべく、スリを追いかけて、松竹大船撮影所の中へ。
大船撮影所の中では、「特別出演」とクレジットされた田中絹代、笠智衆、高峰三枝子、佐分利信などなど大物俳優だらけであり、嬉しくなる。

そして撮影所で繰り広げられるドタバタ喜劇は、川島雄三初期作品「お笑い週間 笑ふ宝船」に似ているが、本作の方が洗練されてきている感じ。

女スリと女優の二役を演じた西條鮎子が美しい。清楚な感じでなかなか良い。

ラストシーンに大船撮影所の出口付近の風景が映るが、当時、撮影所以外に建物がほとんど無かったことが分かる。
このラストシーンは、大船撮影所の出口から大船駅方面を見た風景であり、遠くに大船観音が現在以上に良く見える。

なかなか楽しい映画であった。
Jimmy

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