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サンセットのsnatchのレビュー・感想・評価

サンセット(2018年製作の映画)
4.0
謎に次ぐ謎だったが、それを支えるのが美しく力強い映像だから観続けた。⭐️少なっ!😳

時は1913年、第一次世界大戦が勃発する前年。タイトルバックの絵画から始まるブダベストの日の移ろいの美しさと、意外すぎるラストとエンドロールの雨音…
俺様式の映画を構築している感が強い!
私の絶対忘れない戦争映画ベスト3のうちの一本「サウルの息子」の監督作品です
やはり同作品と同じく背中を映し前に前に進んでいく。途中何度も行かないで、と思うが女主人公イリスは憑かれたようにこの危険な謎の中へと深く踏み込んでいく
バイオリン以外の音響がミステリアスで不安を煽る
徐々に背中 顔 背中 顔とこの2カットが目まぐるしくなっていく

二歳の時に火事で両親を亡くしたイリス。大人になり帽子職人となった彼女は両親が生前遺した皇太子妃も客である高級帽子店へと戻ってくる。そこで、イリスは自分には兄がいたことを知るが、周囲の者はイリスに対してここを立ち去れと繰り返す…
イリスも状況が分からないが、私も彼女の背中しか見えず一寸先が怖かった。まだまだ疑問のところも。でもだんだんとこの真相に自分も勘き…まさかとなる

女性たちの被る美しい帽子のヴェールで、人を弄ぶ王家や搾取する男達全てを覆えると思っていたようだが、その支配階級に狙いを定めた火の点いた民衆は止められない。徐々に映像がぼやけブレていく世界
イリスと違う場所で出会えば上手くいったかもしれない女店員ゼルマの消え方が哀しい
そしてこの導火線で崩れていく世界が最後の場面に継なぐのか…
はあ…その発想…この監督だけだと思う🤩


ちなみに私の戦争映画ベストの残り二本は、最後まで笑いで我が子を守り通した父親のある意味、戦争中の狂気の沙汰「ライフ・イズ・ビューティフル」と、これを観れば戦争が国家が他人が人の命を奪う権利は絶対ないと誰もが確信する「ジョニーは戦場へ行った」です。➕「はだしのゲン」
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