このレビューはネタバレを含みます
イタリア映画祭2019にて。
1914年の第一次世界大戦前のイタリア、カプリ島。自分たちの因習と異なるものを許容しないその土地でルチアは鬱々とした日々を過ごしていた。
ある日、原始的な生活に立ち返ることで新たな芸術的な表現形態を見つけようとするアーティスト集団に出会い、その開放的な佇まいにルチアは惹かれていく。。。
抑圧的な兄たち、人を狂わせる戦争へ立ち向かう、革命家にして反逆者たる若い娘ルチアの真の自由への旅路が、美しい映像と音楽、そして人と人の心を溶け合わせるような流麗な舞踏で描かれる。
迫る戦争の影に揺れる人々の理想や主義の中で、毅然たるルチアがどこまでも美しい。