るるびっち

ジャングル・クルーズのるるびっちのレビュー・感想・評価

ジャングル・クルーズ(2020年製作の映画)
3.7
元々アトラクションの設計をする時に、モデルにした映画がハンフリー・ボガート出演の『アフリカの女王』。
ドイツ軍が出てくるのも、それのオマージュ。
他に『パイレーツ・オブ・カリビアン』の、呪われた船員みたいな連中が出る。タコ人間やフジツボ人間ではなく、蜂人間に樹木人間。
人種差別コードに厳しい現在を反映して遊園地では首狩り族のキャラは変更されたようだが、映画では女性キャラに変え、さらにビジネス人食い人種に変更している。また本物の人食い族が出てきたと思わせ、船長のキャラクターに活かす工夫がされている。

他にも、女性やLGBTにも配慮されている。
パンツルックのエミリー・ブラントが出るが、当時女性がパンツを履くことは大変非難されていた。それに対して映画の中でわざとパンツ姿で颯爽とした姿を見せた気骨のある女性が、『アフリカの女王』にも出演しているキャサリン・ヘップバーンなのである。

そういった諸々の過去作や時代の調整をして、更に物語の工夫にも変更を活かしている。
水中でエミリー・ブラントとドウェイン・ジョンソンがキスで息継ぎするのは『未来少年コナン』なのかな、なんて考えたりする楽しい作品である。
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