シネマスナイパーF

記憶にございません!のシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

記憶にございません!(2019年製作の映画)
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突き抜けた面白さはないけど、突き抜けて嫌いな部分があるわけでもない
主人公を総理大臣にした、もし人生やり直せたら?という話

のぺーっとした感じは終始拭えませんでした
とにかくいい意味でも悪い意味でもあれやこれやを無駄遣いした贅沢さが三谷幸喜映画なのだろう


記憶にございませんと言うよりは記憶がございませんって感じで、生まれ変わりを図る様子はまさにハートウォーミング
とにかく黒田総理可愛いです
ゴルフクラブを振るところとかいつまでも見ていられる
そんな楽しみ方をしつつ、周りがズレを感じてオロオロしているのを眺める映画

よく言えば、全く力を入れずぽや〜んと観てても笑わせてもらえる
これは僕の親父ですとか声出して笑いました
ただ僕としては、贅沢な無駄遣いが鬱陶しく、生温さに残念さを感じた

田中圭さんは話題の人を起用しただけの飛び道具にしかなっていないかな
総理の懐の深さはもう充分わかってるんだから、わざわざ何度も登場させて変なオーバーアクトをさせる必要性を感じない
佐藤浩市さんがゴルフ場でキャディのコスプレしているのも、まず黒田が同伴しているときにまで張り込みをするのが意味わからんから女装させて面白がってるだけにしか見えない

クライマックス、答弁を使った形でハッピーエンドにするってのを悪いとは言わないが、過程でそれなりに楽しんだ身としては着地がなんか生温くてあんま面白くねえなあって感じで正直肩透かしだった
あと最後ダラダラ続きすぎで印象悪いわ


三谷幸喜さんの映画は初めてでした
けっこう楽しめましたが、少し対象年齢が低く感じました