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ラストレターのmomoのレビュー・感想・評価

ラストレター(2020年製作の映画)
4.0
非凡な姉と平凡な妹。ありがちなパターン。妹にしてみれば姉は自慢であるとともに嫉妬の対象。自分が憧れていた人が姉を好きであったら、かなり切ない。
姉は非凡だからといって必ずしも幸せな人生を送れるというものでもなく、妹は平凡なりに平凡な幸せを手にしている。姉の死と同窓会で妹の平凡な日が変わり始める。
今では時代遅れの感がある「手紙」が重要な役割を占める。ちょっとした嘘から真実が掘り起こされていく。
過去と現在の場面を演じる役者が二役演じているのも興味深い。
一番印象に残ったのは森七菜ちゃん演じる妹が先輩に思いを告げる手紙を渡すシーン。七菜ちゃんの表情が胸にグッと来た。これがこの映画の最重要シーンじゃないかと思う。全てはここに帰結する。
ラストレターは別のものを指していると思うが、彼女にとっては自分として本当の気持ちを伝えたラストレターだったんじゃないかな。初めてにして最後の手紙。
甘酸っぱい青春の延長線上に今現在が在る。
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