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サンストローク ロマノフ王朝の滅亡/サンストローク 十月革命の記憶のotomのレビュー・感想・評価

4.7
赤い勢力との負け戦後で、失われた白ロシア。ありし日と交互で現代まで続く、なんでこうなった感をやる。華開いた19世紀のロシア文学に音楽にと大国ロシアと民族の行く末は明るく、ドスト氏の言葉を借りると『宿命的なトロイカ』の行き着いた先がおかしな方向へ進みガックリ来てる模様がヒシヒシと伝わってくる。ビフォアなロシアの夏の描き方は監督お手のものって感じで、嘘くさい色味云々は置いといて実に美しい仕上がり。『アンタッチャブル』ばりの乳母車のとこや、ピアノを弾くシーンのダイナミックな回り込みも身震いするほど。個人的には微妙なヒロインにVFX、無駄に親切な説明が無ければ尚良し。安定のエドゥアルド・アルテミエフ劇伴はとても良かった。しかし、10年くらい熱望してるニキータ・ミハルコフの初期作品はいつ観られる事やら。
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