このレビューはネタバレを含みます
ゴッホについてもっと知りたくなった。
カメラワークが終始手ブレのような動きをしてて、躍動感とか臨場感とか心の荒ぶりを感じた。
徹底してあのカメラワークにしたのは、何を表現したかったのか……
静謐とは対極の表現方法だと思った。
画面下半分がピンぼけしてたのは、ゴッホの視界が実際そうだったから？
見上げるのが好きだったとか？
風景画を描くって、ロケハンとかがかなりタフなんだと知った。
駆け回って粘って、やっと完璧な一瞬を見れるんだな。
永遠の一瞬を切り取るための、途方もない忍耐。
ゴッホがどんな風景に魅了されたのかが見えて、良かった。
ゴーギャンに描き方を説教された後のシーンで、絵の具の凹凸を見せるカメラワークになってたのがすごく好きだった。
自然の中にいる時のゴッホが1番生き生きしてた。
もしかして、感受性がめちゃくちゃ豊かで、微細な音や色をキャッチできてたのかもしれない。
五感を働かせて、木や自然の呼吸すら感じて取れてたのかも。
だからこそ、あんなに生き生きと伸びやかな描写ができるのかも。
人と関わるのはあんまり上手くないけど、言語能力はかなり高いよね、イエスの話とかシェイクスピア読んでるとか。
けど、なぜ描くのかという問いには、ちょっと答えに窮する感じがして、理屈じゃないというか、言葉を凌駕する衝動とか、もはや本能というか、そういうのが見えた。
恐ろしく狭いコミュニティというか、彼にとっての重要人物がめちゃくちゃ少なかった。
弟、ゴーギャン、最後の医者。
依存なのか、支柱なのか。
「時間が違った」って言ってたけど、あれ実話だとしたら凄まじいな。
撃たれたシーン、謎が残る……
誰？目的は？何をしてる？なぜ言わなかった？
素描の帳簿の話、めちゃくちゃ面白かった。
どんだけ無関心やったんwww
てかそれが最近見つかったとかアツすぎる！！
タイトルの門、何を表してるんだろう。
"永遠の一瞬"を飾る額縁を指してる？
宗教的な、天国への門？死んで永遠となる的な？
