このレビューはネタバレを含みます
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神に授かった唯一の才能だ
なぜ自分を画家と呼ぶのか?
絵を描かねばならないから
神は君を苦しめるためにこの才能を与えたのか?
そんなことはない、未来の人々のために才能を与えられたのだ
人生は種まきのときで収穫の時ではない
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この会話のシーン、とっても好きだったな
ゴッホの人生の全てを物語っていた
彼はイエス同様、死後に売れた画家だったけれど、自らの画家人生を''使命''と化し、何よりも絵に向き合い続けた結果だからこそ描けたものが沢山あったのだと改めて思った
耳を切ったことも、黄視症だったことも知っていたけれど映像を通して、あの絵を描いたあの景色を目に見えるような映像になったことが、本当に素晴らしい映画だったように感じた。私はシャガールが好きだけれど、好きな画家がこんな美しい絵をかける視界を覗いてみたいとずっと思っていた、だからこそこの映画を通じて太陽を描くゴッホならではの光の具合も、靴のデッサンのシーンのカメラワークも、全てが彼の景色と思えてきて、何もかも美しかった シャガールでも映画化してくれ……
そして私がゴッホのことをこれだけ覚えているのは、テオとの関係性があったから。彼の表情ひとつひとつが、きっとそうだったんだろうなと思うものばかりで、そこもすごく良かったな……