びこえもん

ゾンビランド:ダブルタップのびこえもんのレビュー・感想・評価

4.2
僕の個人的な映画鑑賞の心得その1,「続編には1作目ほどの面白さを期待するな」。で,実際観た結果として正直言って今回も例外ではなく個人的には『1』の方が良かったと思う……が,それでもこの『ゾンビランド:ダブルタップ』は十分すぎるくらい面白い。

そもそも最初からn部作構成で作られたやつを除けば,どうしても新鮮味が失われてしまうぶん,『1』を超えて評価される『2』は中々ない。そんな中『1』よりよっぽど擦られてる『ターミネーター2』なんていうのは例外中の例外,『ナントカ2』界の金字塔なのだ。何が言いたいかというと,パロディまみれのゾンビランドでも特にこの2作目で『ターミネーター2』を目立った引用元の1つに選んだのは最高にイカしたセンスをしている。

10年経っても主要キャストが4人とも揃って出てくるところは素晴らしい。続編にありがちな「なんか1人だけ降板して全然違う新キャラにすり替わるパターン」とかそういうのをしない……いや,しない上でそれすらも皮肉的にネタにしていく。"マディソン"ことゾーイ・ドゥイッチの登場がそれだ。

「ウザくて軽い調子の女」を絵に描いて煮詰めたようなマディソンを演じ切ったドゥイッチはもちろんだが,彼女の言動に対して見せるストーンの演技,特に表情が最高すぎた。流石はアカデミー主演女優賞とヴェネツィア国際映画祭女優賞に輝いた名優なだけある。エマ・ストーン良いなあ……『ラ・ラ・ランド』もう1回観ようかな。