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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のrilyのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

幸せなんだけど、悲しくなる。楽しいんだけど、不安になる。女であるだけで、何かに頼らなくてはいけない世界。少女時代、リトルウィメンが終わったら、見えなかった世界が見えて、女として、生きづらさを感じる。
家族だからこそ思うこと。仲良しなのに、ひどいことしてしまう時もある。だけど、それぞれ色んなことを譲り合って、我慢して、気を張っていた。楽な子なんていなかった。
全員が最後は愛を選んだことが、私なりのこの物語から受け取ったメッセージ。女だから、という色々なこじつけが嫌で結婚を遠ざけていたジョーだけど、そういう理由なしに、愛のために結婚するという選択で、幸せも、ジョーが描いていた未来も手に入れられたんじゃないかな。ただジョーが結婚することは、本の出版のために書き足したものなのか、それとも本当に結婚したのか、どっちかはわからない。
最後、学校では性別や人種関係なく学び、遊んでいるのが良かった。ジェンダー問題以外にも触れられていることがあって。暗に格差や貧困にも触れていたと思う。
物語はハッピーエンドだけど、すごく悲しくなる。幸せな気持ちで終われなかった。なんでだろう、、


私が長女だからなのかもしれない。ジョーのように、上手くやりたいのにできない、感情をむき出しにしてしまう、どこでも走り回っているのに、結局自分は1番いいとこにはいない、って、わかるところがあったから。だから、最初はエイミーが好きじゃなかった。だけどだんだんエイミーの気持ちもわかってきて。意地っ張りだしわがままなところが、お金のために結婚する、1番になれないなら諦める、というような呪いをより強くしている。自分で自分を苦しめてしまう。他の若草物語を見ていないし、原作を読んでいないのでわからないけど、この作品では、ジョーとエイミーを見ていてすごく苦い気持ちになった。エイミーとローリーが結婚したと知り、エイミーにおめでとうを言うジョーの顔。シアーシャ・ローナン…
イライザ・スカンレンは幼くて、儚くて、本当に少女のようだった。全てのシーンが消えてしまいそうなほど綺麗。
ガーウィグ、ローナン、シャラメの時点であぁ…ってなるのに、ミッドサマーのフローレンス・ピュー、エマ・ワトソンにメリル・ストリープ、ローラ・ダーン…良すぎたな
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