このレビューはネタバレを含みます
原作『若草物語』はあまりにも有名な為、ストーリーにそのもの関しての批評は野暮だから割愛。
時代背景や登場キャラクターの現状を把握させる、冒頭の脚本。
過去と現在が行き交う構成でありながら、不思議とそれぞれのシーンがどちらの時系列かわかるのは、不思議であり、どのような詳細な工夫がされていたかは、見返さないとわからない。役者のメイクや映像から感じる色味だろうか。
終盤で、映画として映るものが、ジョーの創作物の中か、或いはジョーの人生の一部か解釈を委ねられる。
女性の幸せについて、作中の時代(≒制作された時代)では、従来の慣習に反発するメッセージを発信することは大きなリスクを伴いながらも、画期的であっただろう。
これについては、現代においても変わらないだろう。「多様性」が広く謳われつつも、人々の考え方は、そう簡単には変わらないだろうと感じたり…。無論極端な意見も昨今見られるが。