desperadoi

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のdesperadoiのレビュー・感想・評価

4.5
グレタ・ガーウィグの大胆で野心的な脚本を讃えよ!単に古典を現代的な解釈で語り直すだけでなく、鮮やかな手法で原作者オルコットの意志を汲み取ってみせるガーウィグの手腕には脱帽するしかない。

時系列順に少女時代から描けば、原作のエピソードをただ拾っていくだけにもなり兼ねない。しかし過去と現在を交錯させて描くことで対比が生まれ、キャラクターの変化や成長を強調する構造が素晴らしい。特に四女エイミーはその点で重要な役割を担っていたし、フローレンス・ピューの演技にも目を見張った。

原作を読んだ時には独立心と反骨精神旺盛なジョーのキャラクターは当時とても進歩的だったろうと感じたが、今回の映画化ではシアーシャ・ローナンの堂々たる演技もあって一段と魅力的に。ジョーが自らの人生・選択について心中を吐露するシーンは、その気迫のこもった演技に胸が詰まる思いがした。
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