たけちゃん

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のたけちゃんのレビュー・感想・評価

4.5
悩みが多いから、私は楽しい物語を書くの……


グレタ・ガーウィグ監督、脚本 2019年製作
主演シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
6月12日は「恋人の日」でした!
映画観て帰宅したら、寝落ちました…(。-.-。)zz

恋人の日は困る😓
知っての通り←シランガナ、僕は恋愛映画が苦手で、あまり観ません。だから、おすすめ映画のラインナップ見ても全く食指がか動かない(笑)
それもあって、昨日まではオードリーの映画でも観ようかなぁと思ってたんですよ。

で、今日は週末金曜日だったので、仕事帰りに劇場詣で。今日、公開の「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語(ナガイ)」を観たら、もう、大感動。恋人映画としても良かったので、急遽、こちらをアップ。1日遅れですが……。






さて、映画です。
いや~、良い映画でした~\(^o^)/
もう、なんか、上質で、語彙があれですけど、観終わって出たセリフが「いい映画だったなぁ~」なんです( ¯−¯ )フッ

本当は1949年版の「若草物語」を先に観たいと思っていたんですが、時間的に叶いませんでした。だから、全く何も知らないで観ましたよ。
それが良かったかどうかは分かりませんが、比較ではなく何も知らずにこれだけ良かったと感じられるのは、映画としての今作の良さですよね~。
これはみなさんにおすすめできるなぁ( ˘ ˘ )ウンウン


色んなテーマのある映画なんです。
まずは、姉妹愛。
主人公はマーチ家4姉妹の次女ジョーなんですが、4姉妹それぞれをしっかりと描いてあって、そこがまず、良かった。

そして、家族愛。
4姉妹に加えて、お母さんが素晴らしいんです。
そして、ちょっと直接的な描写や扱いが薄いかなぁとは思いましたが、通奏低音として流れる牧師のお父さんの教え。
あと、お金持ちの叔母さんね。
それらの関係が、それぞれに素晴らしいのね。

加えて、隣人愛。
キリスト教的ですね。
このへんは牧師のお父さんの教えやお母さんの奉仕活動という実践も大きい。なんだかんだ、娘も立派です。
お隣の富豪ローレンス家との繋がり
そして、貧しい家庭への施し。
お母さんの献身。

最後に、女性の自立。
舞台が南北戦争の頃なので、まだまだ女性の扱いが悪いんですよね。女性の幸せが良縁に恵まれ、結婚するしかないなんて、あまりにも古いですが、そんな時代に如何に自立するか。それが4姉妹の人生を通して語られました。

このへんは、原作者であるルイーザ・メイ・オルコットの生い立ちにも関係しますね。
映画でも描かれていましたが、そもそも「若草物語」はJ.M.オルコットの半自伝的小説で、今作のジョーがルイーザその人です。貧困の中で奉仕活動も行ったようで、家族を支えるために、やはりたくさんの仕事を行ったみたいです。



そして、映画として何よりも今作が良かったのは、編集のテンポ感と色使い。
オープニングからジョーの疾走シーン。彼女を追うカメラも軽やか。この手の映画にありがちな、まったりしたところがないんだよね~。
そんな感じで、エンタメとしても飽きない作風。
それが良かったんですよね~。

また、ジョーが過去と現在を行き来して語る構成を取っているんですが、コンコードでの過去の幼くも幸せだった時代は、本当にカラフルな色使いで幸福感が表され、現在は色が抑えられていて、彼女の心象が上手く伝えられていました。
怪我をしたお父さんが無事に戻ってきた場面ではウォームカラーになっていたり、妹のベスが病に伏している場面ではクールな青になっていたり。
映画としては基本なのかもしれませんが、伝わりやすい演出は好印象でした。


その今作の監督はグレタ・ガーウィグ。
まだ長編2作目?驚きました!
あんまり興味なかったんですが、これで「レディ・バード」を観る気が満々になりました(笑)←タンジュン
だって、「レディ・バード」のジャケット見ても、イマイチ惹かれなかったのに、主演が今作のジョー役、シアーシャ・ローナンなんですもんね。これは観なければ( •̀ω•́ )و✧


他の俳優さんも良かったなぁ。
姉のメグはエマ・ワトソン。演技が上手く、女優になればと言われていた。ハーマイオニーに近い雰囲気で、嬉しい😊
3女のベスはエリザ・スカンレン。音楽の才能があり、ピアノが堪能。
4女のエイミーはフローレンス・ピュー。絵の才能があって、画家志望。
そして、主人公の次女ジョーは作家志望です。若い時のメリル・ストリープにそっくり。

お母さんはローラ・ダーン。
今作のローラ・ダーンは素晴らしかったです。
4姉妹の良き導き手である本当に素敵なお母さんでした。ジョーにそっくり。ということは、メリルにも似てるのか?
お金持ちのマーチ叔母さんがメリル・ストリープ。顔立ちはジョー、性格はエイミーでしたね。
でも、おばさんの言うことも正しくて、当時の女性の生きるための正論を語っていました。意固地で偏屈な老婦人をメリル・ストリープが上手く演じていましたね~。やっぱり上手いです。


ジョーと恋に落ちるローリーは、ティモシー・シャラメ。でも、ごめんなさい。僕には彼の良さが分からない(笑)。彼の出てる映画もほとんど観てないから、何も言えませんが……(*^-^*)ゞテヘヘ



ラストシーンは、こうだったら良いな~と思っていた期待通りのラスト。古い人間なので。
でも、L.M.オルコットの言葉ではないけれど、現実が辛いのに、わざわざ映画まで辛いものを観たいとは思わないんだよね~。
やっぱり娯楽人間の僕はハッピーエンドが観たいんです。恋人の日なら、なおさらね(◦ˉ ˘ ˉ◦)