「女性の可能性」がテーマの映画だった。
『レディ・バード』でも監督と組んだ、シアーシャ・ローナンが主演で、今回もいきいきと自分の生き方を貫く。
四姉妹のクラシックな物語だった過去の作品とは異なり、これは現代に生きる女性への応援歌になっている。
ジョーが開学する学園のくだりも、芸術的才能は誰にでも伸ばす機会があるということを表現している。もちろん女性にもだ。
冒頭の疾走シーンから最後まで熱演を続けるシアーシャ・ローナンに、異なる生き方をする妹役のフローレンス・ピューもさすがの演技力で絡んでいく。
『フランシス・ハ』の主演でその演技力を見いだされたのが監督自身で、さらにその監督が役者たちの力を引き出すというすばらしさ。
セットから衣装から、物語から、いろんなものが良くできている、すばらしい映画的な映画だった。