ぼくにとっても想い出の作品である、
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の「恐怖の報酬」のリメイク版。
名作のリメイクはだいたい外れが定説よね。
でもそんな中、これはあちこちのレビューで評判が良くて。
そんでずっと観たかったんだけど、
4Kリマスターが劇場公開されたので、これを機に観に行ったわけです。
いやあれよ、
確かに映像は綺麗!!!
吊り橋のワイヤーがミシミシ言っている様、
トラックのタイヤが泥を空回りする様、
たしかに迫力!緊迫!
は視覚上増してるんだけど、
な ん で 余 計 な 設 定 足 し た し !!
オリジナルはさ、
ブラックな労働環境の肉体労働者たちがさ、
そんな生活を抜け出すべく一攫千金の危険な仕事に志願したのが肝じゃないですかぁ。
がんばれ!死ぬな!
って応援して手に汗握る。
ところが今回、そもそも逃亡中の悪人が主人公という、
どう考えても何のプラスにもならない設定を加え、
さらには反政府ゲリラとか、テロリストとか、
それもうニトロ関係ないやろ!!!
オリジナルの、
急がなきゃいけない。でも揺らしちゃいけない。
それを運転技術だけでどうクリアするか。
焦点が1つだったから観てるほうもギャーギャーなるんですよ。
今回、あっちゃこっちゃ死が迫りすぎてて、
運転以外の要素多すぎてもう散漫の白色矮星!
単体で観て楽しめない映画ではないですけどねぇ。
オリジナルが偉大すぎたんですわ。