LalaーMukuーMerry

恐怖の報酬 オリジナル完全版のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

4.0
この作品は1977年制作だが、1953年のフランス映画のリメイクということなので、時代設定は1950年代だろう(トラックや飛行機のポンコツぶりもそれなら納得)。アウトローの男たちのアクション冒険映画。CG作品を見慣れた目にはかえって新鮮な映像の数々。爆発で生まれる火の玉の本物ならではのリアリティ。スコールの中、水かさの増した川にかかるボロボロのつり橋をトラックで渡る・・・、こんなのよく撮ったな~とその執念に驚き呆れます。
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冒頭しばらくは登場人物紹介編のようで、人物とその舞台が脈絡なく変わっていき(ベラクルス、エルサレム、パリ、ニュージャージー)、話がなかなか動きださないことに若干イライラ。みんな悪事をはたらいて逃亡することは共通だなと思ってたら、南米ベネズエラのジャングルの町に4人が集まってきて(偶然だけど)、やっとストーリーが動き出す。
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ベネズエラの油田はこんなジャングルの中にあるのか。その油井から大火災が発生。巨大な炎を消すためには(乱暴な話だが)爆弾で吹き飛ばすしかない。そのためにニトログリセリン爆薬の詰まった木箱6箱を20マイルも運ぶ必要があるのだが、衝撃を与えるとすぐに爆発してしまう危険な液体。石油会社の提示する大金に目がくらみ命懸けの仕事を買って出る男たち・・・
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いつ爆発するのか?!というスリルを味わう、とてもわかりやすい映画。
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見終わった後にスッキリ感があまりなかったのは、やる必要のない仕事を金目当てやったというだけの話で、あまり共感できるところがなかったからでしょう。緊迫感とスリルは半端ないから、これを味わうだけで良しとすべきなのかもしれません・・・