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ラ・ポワント・クールトのfleurのレビュー・感想・評価

ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)
4.8
モンペリエからちょっと西側、SèteにあるLa Pointe Courte。田舎の小さな漁師街。たくさん出てくるねこがかわいくて、音楽が印象的で、ノコギリの音や電車の音といったざらついた音が耳に残る映画だった。白黒なので強風にはためく洗濯物の真っ白なリネンの白さに一際目を惹かれた。水槍大会でも水面の煌めきが美しく映し出されていた。別れを予期するカップルの会話の場面は静、凪いでいる印象で、動的な町の人たちとの対比がおもしろかった。ふたりの後ろでは自転車が走り去り、船の上で漁師たちが海底を探っている。動く背景と動かぬふたり。ふたりの顔が重なるの、キュビスムの絵みたいだと思った。
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