映画好きの柴犬

悪の偶像の映画好きの柴犬のレビュー・感想・評価

悪の偶像(2017年製作の映画)
3.5
重過ぎ、深過ぎ、詰め込み過ぎ

 息子の起こしたひき逃げ事件の真相を隠蔽したい議員(ハン・ソッキュ)と、その事故で息子を亡くした父(ソル・ギョング)が、双方から事件の目撃者であろう死んだ息子の嫁(チョン・ウヒ)を探すことから始まるクライムサスペンス。

 超ベビー級の韓国ノワール。前半は、加害者の父と被害者の父、二人の父親の嫁探し争奪戦がスリリングに描かれる。ところが、見つかった嫁が強烈なキャラクターで、もう、嫁役がチョン・ウヒだってわかった時点で、ただじゃ済まない予感がありあり。後半は三人がそれぞれの生きる意味を掛けた三つ巴の駆け引きに発展していく。

 演技からストーリーまで非常に濃密なんだけど、色々な要素がこれでもかと盛り込まれていて、少々消化不良気味。流石にちょっと詰め込み過ぎかな。